喪中の時、来年の年賀状はどうしようと思ったことはありませんか?また、喪中に年賀状を貰ったけど、どう返せばいいのだろうと迷うこともありますね。今日は喪中のときの年賀状の基本マナーについてお話します。
喪中の期間はいつまで?
喪中とは故人を悼む気持ちから、自らの行動を律して喪に服している期間のことです。
喪中の期間は血縁の深さによって違ってきます。
昔から配偶者や父母は13ヵ月、子供は3ヵ月~12ヵ月、兄弟姉妹で3~6ヵ月、祖父母3~6ヵ月とされています。
しかし現在では血縁の種類に関係なく、近親者が亡くなってから1年を喪中とすることが多いようです。
喪中と忌中はどう違うの?
喪中と忌中は同じ意味だと思っている方も多いのではないでしょうか。
喪中は直近の親族がなくなったときに喪に服す期間のことで、忌中とはその他の親類(叔父・叔母・従兄妹など)が亡くなったときに喪に服す期間のことです。
忌中の期間は親族の方が亡くなってから四十五日とされ、その日が過ぎると喪明けとなります。
喪中のときの年賀状は?
喪中のときは結婚式やお正月のお祝いなどのおめでたい行事を避けますが、同様に賀詞(新年を祝う言葉)が書かれた年賀状も出すのを控えます。
喪中のときは喪中はがきを出そう
喪中の時は、いつも年賀状のやりとりをしている方々に、喪に服しているので年賀のご挨拶を失礼することと、身内の誰が亡くなったかを知らせるために喪中はがきを出します。
最近では近親者だけで行う「家族葬」が増えており、喪中はがきで身内が亡くなったことを知らせることも多くなっています。
喪中はがきは相手が年賀状を出す前に届くようにするため、11月中頃から12月初め頃までに出すようにしましょう。
喪中はがきを出せなかった人や、届くのが遅かったことから、喪中であっても年賀状が届くことがあります。また、喪中はがきを出した人からも年賀状が届く場合もあります。喪中のときに年賀状を貰ったらどうすればいいのでしょう。
寒中見舞いでご挨拶返し
一般的に喪中はがきを受け取った場合、喪中の人に新年を祝う年賀状を送るのは失礼にあたるという気遣いから、年賀状を出すのを控えるのが常識となっています。
しかし喪中はがきは、喪中である人が新年の挨拶を控えますというお知らせなので、喪中の人に年賀状を出すことも、喪中の人が年賀状を受け取ることも、決していけないことではありません。
時には喪中で寂しい新年に届く、親しい人からの一枚の年賀状に心励まされることもあるでしょう。
喪中に年賀状を受け取った時は、寒中見舞いでご挨拶返しをしましょう。
喪中はがきが遅れたり、送れなかったりして届いた年賀状には、喪中のお知らせが遅れたことのお詫びと、年賀状を貰った御礼の言葉を入れた寒中見舞いを送りましょう。
寒中見舞いは1月7日(松の内)から2月4日(立春)までに届くとよいとされています。
遅くても1月末までに投函するといいでしょう。
喪中でも年始の挨拶がしたいときは?
喪中であっても、年始めに年賀状に代わる挨拶状を出したいときには「年始状」を出しましょう。
年始状は賀詞(新年を祝う言葉)を使わない挨拶状で、喪中の人からでも、喪中の人へもどちらからでも出すことができます。
寒中見舞いでは書きづらかった結婚や出産、引っ越しなどの近況報告も書くことができます。
ただし年始状は普通はがきを使うので、年賀状と同じ年始めに届けようと思うときは年末に投函する必要があります。
喪中のときのメールやSNSでの年賀交換は?
近年ではメールやLine、フェイスブックなどのSNSで年賀交換することも多くなってきましたが、基本的に喪中は喪に服している時なので、おめでたい年賀送信はしないほうがいいでしょう。
事前に喪中のため年賀送信はしないことを伝えておきましょう。
Lineやフェイスブックなどは近しい友人知人の場合が多いので、堅苦しい喪中文でなくてもかまいません。
毎年友達とのSNSでの年賀交換を楽しみにしている人は、こちらからは送信できないけれど、年賀をもらうのは楽しみにしていることを伝えておきましょう。
SNSで年賀送信してくれた人には、年明けに寒中見舞いとして返信するといいでしょう。
喪中のときの子供同士の年賀状交換は?
子供の年齢によって対応は違ってきますが、亡くなった人のために喪に服すという、喪中の意味が理解できる年齢であれば、日本のしきたりを伝える意味でも年賀状を控えることを教えるのもいいことです。
だたし低年齢層では年賀状交換が友達同士のコミュニケーションのひとつになっていることもあるので、無理にやめさせる必要はありません。
喪中に届いた年賀状にはこころを込めたご挨拶返しを!
喪中に届いた年賀状を受け取るときの感情には、人それぞれにいろいろなものがありますが、寂しいお正月に少しだけ明るい色を添えてくれた人の気持ちは素直に受けたいものですね。
喪中に頂いた年賀状には寒中見舞いや年始状でこころを込めてご挨拶を返しましょう。
その時には決められた定型文だけではなく、さりげなく自分の言葉で気持ちを添えることも忘れずに。